xx ニコライ堂で、カオリさんの心を感じる†Gone with the fiend~ロックばかり聴いてちゃダメよ! 忍者ブログ
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御茶ノ水へ行った用事のついで、であったのですが、ニコライ堂 を拝見させて頂きました。
もちろん存在は知っていましたけど間近に見て、内部を見学したのは初めてです。小さめながら確りとした風格、だけどどこか素朴な印象もある建物です。
設計には、日本に洋風建築をもたらす役割を担った、ジョサイア・コンドルが関わっていたそうです。


始めに外側を見学。建物右側に、小さい祠のようなものがあります。イエス・キリストとマリアのイコンと思われる画が掲げられています。

聖堂内部に入れると分かりましたので、ドアを開けてみます・・・

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☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
拝観料として300円を寄付。案内書とロウソクを1本手渡されました。
ちなみにロウソクは、結構どこの教会でも寄付と引き換えに置いてあり、拝観者が一人ひとり火を点してお供え(という言葉は適切ではないですが・・・)するものです。

私は4箇所あるうち、何となく一番左の台に置きました。ところが、全く考えずに置いた場所に掲げられていた絵は、夫婦円満を表すものだそうです・・・私結婚してませんが・・・まあいいです。両親がいつまでも健康で仲良くいてくれるでしょう。

内部は撮影禁止です。フラッシュ無しならOKとしている教会も多い中、祈りの場としての存在を強く印象付けられました。

部屋を取り囲むように、聖人を描いたステンドグラスが巡っています。ひとつのステンドグラスに一人、の形式です。正面には金色の装飾に彩られた、大きな屏風のようなものが荘厳な雰囲気を醸し出します。いくつかの絵が描かれていて、遠目でもそのファンタジックな絵に引き込まれました。

遠目というのは、こちらの教会では信者の立ち入る区域と見学者のそれを、しっかり区別しています。そのため、私は正式な祈りの区域には立ち入れないので、殆どの絵や装飾はやや遠目に見ることになります。

入って右手すぐのところに、小さいマリアのイコンがあるのに気づきました。額に飾られていますが、作品(どう呼べばよいのか分りませんので、作品とします)は大変凝ったメタル装飾が施され、珍しい立体のイコン作品です。
照明の陰となり暗いのですが、なぜかとっても惹かれて見入っていました。

そろそろ帰ろうかと出口へ向かうとき、聖堂の関係者の方に「川村カオリさんの(こと)で・・・?」と声をかけられました。なんの事を言われているのかすぐに分からなかったのですが、川村さんはロシア正教会の信者で、葬儀はこのニコライ堂で執り行われたんでした。そのニュースをふと思い出しました。

それがきっかけで、その方に色々とお話を伺えました。私は(ロシア)正教会の何たるかなども知らないし、ローマカトリックとプロテスタントがあってそこから更に思想が派生していったのかと、勝手な思い込みを持っていました。しかしそうではないのでした。
(この点に関しては、こちらの
正教会とは:日本正教会 The Orthodox Church in Japan を参照されるといいと思います)

ニコライ堂の成り行きや人物の描かれ方とかいったお話はもちろん、川村カオリさんが日本中の正教会を訪ね回っていたことも伺いました。そして、彼女がある曲をかく際、ここにあるひとつの絵にインスピレーションを得たと仰いました。
それが正に、私が感銘を受けたマリアのイコンでした。

今日の私は、何かを求めてこちらに立ち寄ったのかもしれない、とそんな気がしました。深い意味はないのですが・・・。

私は宗教を特に持っていないし、日本の仏塔もアジアの寺院も好きです。西洋の教会は、足を踏み入れると精神がリフレッシュされる空気を感じるので、信心もないのに旅行先でも必ずといっていいほど入ります。
そういうことが果たして良いのかは分かりません。でも、明らかに西洋教会の信者の方でも日本に来て、寺院を見学したりしているので、心に響くものがあればそれが真実なのではないかな、と身勝手ながら考えています。

正教会ではイコンや装飾を、美術品としては考えず、祈りの対象と位置づけています。もっとも、どの教会でもそれは同じだと思いますが、例えばミケランジェロやダヴィンチなど自己の美術心(とでも言おうか)を表現するものとしての、宗教画作品とは一線を画しているらしいです。
そのため各作品の作者が誰であるかは、敢えて表に出さないようなのです。

しかしそうは言っても、ステンドグラスやイコンの数々は相当素晴らしいです。日本人作のものが結構あるみたいで、日本人の美術家に疎い私には資料がなくて、もどかしいですね・・・。

楽器街に程近いこの教会、静粛さえ守ればどなたでも拝観させて頂けます。音楽好きな皆さん、川村カオリさんの心の一端を感じ取ってはいかがでしょうか。

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